なんとか写真でつないでますが・・・そろそろアレの時期ですな。
ちょぉ~~~っと、待ったぁ!
であります。「アレ」の前に書いておきたいことがありますです。
(ホントは2週間前に、「平成中村座」にむっっちゃ感動したことを書きたかったんだけど、文章力のなさに挫折したという…。まさに極上のエンターテイメントでしたよ!あ~贅沢した。←お値段的にも(爆))
で、今日書きたかったのは、映画の感想。
『プール』(脚本・監督 大森美香)を観て来ました。(ぜひ、リンクしてるとこ見てね)
ずっと前に
『めがね』という映画のことを書いたんですが、同じ制作スタッフによる映画です。
キャストも、小林聡美さん、もたいまさこさん、加瀬亮さん、と同じ顔ぶれが並んでます。
ま、だから観に行こうと思ったんですけど。
お話は、『めがね』以上にシンプルで、何も起こらないのでした。
舞台はタイのチェンマイにあるゲストハウス。
そこで働いているのが小林聡美さん演じる京子、そして加瀬亮さん演じる市尾。
そして、ゲストハウスのオーナー菊子を演じるのがもたいまさこさんです。
ここには、ビーというタイ人の少年も暮らしています。
そんな4人の暮らすゲストハウスに、京子の娘、さよ(演じるのは新人の伽奈さん)が卒業旅行でやって来て、帰って行くまでの6日間のお話です。
チェンマイの暮らしは、『めがね』の海辺の町と同じで、慌てず急がず無駄もなく、淡々と流れて行きます。
特別な事件は、ひとつも起きません。
市場に買い物に行って、行きつけのお店で軽い食事をしたり、猫や犬にご飯をあげたり、洗濯物を干したり。
あまりに日常のヒトコマヒトコマが、ゆっくりと綴られて行きます。
そして、チェンマイの光や風や空気が、優しくふんわりと人々を包んでいることが、スクリ−ンから伝わって来ます。
これが、なんとも気持ちよく、「人ってこういう暮らしをしていれば、それで”いい”んじゃないかしら」と思わせてくれます。
心の底から湧いて来るような「憧れ」が、映画の中に溢れています。
一言でいえば「癒し系」の映画なのかもしれませんが、「癒し」だけじゃない、強い信念を感じる映画でした。
実はさよは、「行きたいと思ったから」という理由でひとりでタイに行ってしまった母親に対して、わだかまりを持っています。
映画の終盤で、その想いを京子にぶつけるシーンがあるのですが、それを口にできた時点で、半分はもうそんな母親のことを受け入れてるんだなと思いました。
チェンマイの日々がさよの心をほどいて、大切なものは何か、を悟ることができたから、京子にまっすぐ向かうことができたんじゃないかなって。
「受け入れる」と強くなれるのかもしれないなぁ。
映画を観ながら、「あぁ、私は毎日なんてたくさんの人に囲まれていることだろう」と思いました。
この映画の人たちのように、ふと一緒に過ごしていたい人って、その中に何人いるんだろう、とも。
あぁ、もっともっとシンプルに生きられたら、と、つい願ってしまうのでありました。
だったら、そうすればいいんですよね(汗)
きっと、チェンマイでなくてもできる。・・・と信じたいです。
おまけ。
この映画の個人的最大萌えポイント。
さよがお昼ご飯の準備をしている時に寄って来たネコに、ご飯を分けてあげるところ。
新入りのさよにちょっとだけ警戒心も見せながら、「ここじゃ、こうして分けてもらうのは当然」ってな風情で食べてたネコちゃん。たまんないっす!