水鳥のひとかき

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聖夜の奇蹟

これだけは、今年のうちに書いておきたくて。


21日の“ひとかき”で、私は「聖夜のお願い」のことを書いた。
そこにはひとつしか書かなかったけど、「お願い」はもうひとつあったのだ。

サンタさん、どうか村主章枝さんに、納得のできる演技をさせてあげてください。


名古屋出身の安藤美姫ちゃんや浅田真央ちゃんを応援してるのとは別に、私は村主章枝というスケーターに惹かれて、ずっと注目し続けている。
21日にも書いたけれど、彼女の演技は違う次元で行われているように思えてならない。
「競技」でもあるはずなのに、彼女の滑りが始まるとそのことを忘れてしまう。



彼女の演技は「祈り」にも思える。
リンクの中央に立ち、中空を見つめて最初の音を待つ瞬間、彼女は神様と交信を始める。
スケートの神様に祈りを捧げる。

どうぞ、お客さんのために、いい演技ができますように

そして彼女の頭の中に広がる世界が、ストーリーが、
彼女の指先から、エッジが掻き出した氷の屑から、湧き出して来て銀盤の上に広がって行く。
空気の色が変わる。
フィギュアスケートという形を借りた彼女の想いだけが、私の胸に染み入って来る。。。それは至福の時だ。



25日のフリーの演技は、五輪出場を掛けた大会ということもあって、リンクを取りまく空気がピリピリしてたせいか、村主の演技には微妙なぎこちなさがあった。
彼女が彼女の祈りに集中するためには、まずジャンプを成功させることだ。
最初の三回転。。。私は祈った。・・・よし、なんとか決まった。
続くコンビネーション・・・うん、これならまぁ大丈夫。

それから、村主ワールドが広がった。
彼女は女優だった。そして巫女だった。


彼女が滑り追えた時、私は泣いていた。なんの涙なのか、自分でもわからない。
村主も泣いていた。宙を見上げて『神様』と叫んで、涙をあふれさせた。
そしてぶっち切りの高得点で1位になり、トリノヘの切符を手にした。



村主章枝という人はアスリートであり、アーティストでもある。
これは私の勝手な憶測なんだけど、演技に入ったら、彼女は順位とか採点だとか言うものの存在を心から一切消してしまうのではないだろうか。
「結果はあとからついて来ますから、今はいい演技をすることに集中します」
そういうコメントはよく聞くけれど、村主章枝は「あとからついて来なくてもいい」くらいまで思っているような気がする。


そして彼女はア−ティストであり、職人でもある。
コーチが必死で止めても、自分が納得するまでは練習を止めないと言う。


大会後、奇しくも私のふたりの友人が同じことを言った。
「村主章枝って、中村俊輔と重なる。だから好きなんだな。」


そうなのだ。
俊輔もピッチの上ではアーティストであり、練習の虫と呼ばれるような職人気質の選手だ。
なるほどね。



2006年。
私の大好きな2人の選手が、世界の大舞台に立つ日が来る。
2月と6月。
私がまた幸せな涙を流せますように
今度は誰にお願いしようかな。





もうひとつのお願いであった、安藤美姫ちゃんの4回転は残念ながら実現しませんでした。
でも、彼女は納得した上で自分で決めて飛ばなかったのだそうです。
きっとトリノで飛んでくれる。そう、また祈ることにします。

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by mizu_dori | 2005-12-31 02:56 | スポーツ

午後7時現在

名古屋の雪はこんな感じ!

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チェーンが巻けないトホホなワタクシは、同僚の車に便乗してかえってまいりました。。。
白一色に変わって行く景色に、吉幾三さんの『雪国』をくちずさんじゃったよ〜〜。(渋)

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by mizu_dori | 2005-12-22 19:30 | ざっき

聖夜のおねがい


下記事のような理由で、仕事に行くのがユウウツ〜〜な日々を送っていたわけですが。。。
私の悩みなんて、ちっせーなーって思うことがありました。


先週の土曜日に行われたフィギュアスケートのグランプリファイナルは、6人しか出場できない枠の中に日本人が3人も入って、トリノ五輪の切符の行方を巡る意味でも大注目の一戦でした。
15歳の天才少女浅田真央ちゃん、フィギュア界のアイドル安藤美姫ちゃん、2人とも名古屋のコなのでどっちも応援。(もうひとりの中野友加里ちゃんも愛知県の江南市出身なんですね〜。なにげに凄いぞ愛知県。)

試合の結果は言わずもがなですが。。。
真央ちゃんはピュンピュンといくつものジャンプを飛んでみせて、最後はスタンディングオベーションで締めて圧巻の優勝。
美姫ちゃんは最初の3回転のコンビネーションで転倒したのが影響して、前日に「やります」と言ってた4回転へのチャレンジを回避。その後も2回の転倒があって、4位に終わりました。
真央ちゃんの演技に感動させられつつも、飛ぶと言ってたのに飛べなかった美姫ちゃんが痛々しくて、内心複雑な気持ちでした。

話はちょっとズレますが、フィギュアの転倒ってスゴ〜〜く痛いんだそうです。
以前、ラジオで村主章枝ちゃんが言ってたのを聞いたんですが、言われてみればツルッツルに凍った氷面にほぼ素肌で叩き付けられるんですから、生半な痛さじゃないわけです。
それでも痛そうな顔をしちゃいけない(採点に響く)んだそうで、優雅に見えて相当にタフなスポーツなんですね。
ミキティ、3度も転んでました・・・(涙)

フィギュアの演技を見てて、引きの映像になると思うんですよね。
なんと言うプレッシャーの中で滑ってるんだろうって。
大きな大会の会場はいつでもほぼ満員です。グランプリファイナルのスタンドも、もちろんそうでした。
その大勢の人の眼差しを受けて、あの白く冷たいリンクの中で、ひとりで滑らなくちゃならない重圧ってどのくらいのものなんでしょう。
しかも、厳しいジャッジの目が一番最前列の、バッチリ目が合っちゃうところに並んでるオマケ付きです。
そんな中で、転んでしまう。
普通、道を走ってて転んだだけでも、ものすごく恥ずかしいのに…。

翌日のエキジビションで、美姫ちゃんが見事に4回転を決めてみせたと聞いても、なんとなく憂いが拭えなかったのでした。

そして月曜日の朝、ニュース映像の中に安藤美姫が、いました。

「(全日本選手権では)3回転を失敗しても、4回転を飛びます。」

そう言い切った彼女。。。思わず熱いものがこみ上げてしまいました。
オリンピックへの出場を左右する重要な大会。ただでさえ緊張するだろうその舞台で、彼女は「飛ぶ」と言い切りました。
それは想像を絶するプレッシャーだと思います。彼女の表情と口調にそれを感じました。

まいりました。。。。。F君に会うの怖いな−なんて思ってる自分がほんとに情けなくなりました。
私の生活の中に、彼女ほどのプレッシャーはないけれど、逃げちゃいけないって思わせてくれました。(おおげさで、すみません。)



25日、Christmasの夜。
美姫ちゃんが4回転を成功させますように。。。サンタさんへのおねがいです





えっと、ご報告です。昨日、F君の態度が少し元に戻りました〜♪ 理由はさっぱりわかりませんが、ちょっとずつ雪解けしてってくれればと思います。。。もしかしてご心配してくださってた方、ありがとうございました。
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by mizu_dori | 2005-12-21 22:05 | スポーツ
UEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦の組み合せが決まった。
よりにもよって、またバルサvsチェルシ−ですと!
えぇぇぇえええ! やめてくださいましよ〜〜〜。
1回戦から、全力投球ですよ。…え、ちゃいますちゃいます、チームのことじゃなくて私の入れ込み方のこと。
去年の借りをきっちり返してさしあげますとも。
(でも、正直言っていきなり当たりたくはなかったです、はい。。。)


ところで・・・・・

一昨日から、同僚(後輩)のF君に嫌われている。
嫌われてると言うより、友好関係を断ち切られた感じ。
『仕事の話しかする気ありません。それだって、ローテンションで。』
そんな感じ。
まったく、いきなりのことで私はめちゃくちゃ動揺した。

昨日、このままじゃ心がひからびそうだったので、思いきって訊いてみた。
そしたら、見事に「そう?」ってとぼけられた。
でも「気のせいだよ」って、はっきり否定してくれるわけじゃない。
その代わりに乾いた笑いを浮かべてヘラヘラしてる。
私は「何かやったんなら、ちゃんと謝りたいから、お願いだから言って欲しい。」って頭を下げたんだけど、なんのことやら、ってポーズをされた。
つまり・・・言う価値もないってこと?

私の何がそんなに彼を怒らせちゃったんだろう。。。
そういう要素が自分にあるってことに、落ち込む。

でも、どんなに考えても、思い至らないから困る。
私ってそれだけ鈍感なのかもしれない・・・

ねぇ、F君、せめて封筒をのり付けして切手貼るくらい、手伝わせてよ−。

S子ちゃんは「どうせ原因はちっちゃなことなんだから、『大人気なかったかな』ってそのうち反省するんじゃない?」って、明るすぎる展望をかましてくれたけど・・・
気が重いなぁ。。。。。
励ましてくれる人がいるから、なんとか自分の中の自分ランキングを落とさずに済んでるけど。


がんばれ、わたし。

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by mizu_dori | 2005-12-17 03:09 | ざっき

夕日を見に行こう

野ブタ。に今回も泣かされた。。。う〜ん、青春アミ〜ゴ。

ってことで(下記事のコメント参照)、『ALWAYS 三丁目の夕日』を観てきました。

なぜこの映画を観ようと思ったかと言うと、キャスティングに惹かれたから、でした。
スクリーンで観たい俳優さんばっかり出てるから。
吉岡秀隆さん、小雪さん、堤真一さん、薬師丸ひろ子さん・・・って名前を観たら、なんというかもう衝動が。
最近、映画は「衝動」がないと観に行かないんですよね。
ちなみに衝動に関わりなく観に行くのは、『スターウォーズ』(終わっちゃったけど)『ハリポタ』(まだ観てないけど)『スタジオジブリ作品』(次回作はなんだろう)となっております。

原作はロングセラーの漫画ですが、チラッと見た記憶では淡々とした短編が集まってるような感じだったので、あれをどう映画にするんだろうっていう興味もありました。
なんとなく、淡々とした映画なのかなぁ。。。なんて、想像しておりました。。。

違いましたね〜。

映画に描かれてるのは、昭和33年です。1958年。
あの時代って、全然淡々としてないんですね。大人も子どももこれからにワクワクしてるような、そんな感じで。
だからスクリーンにも、そういう健全でなおかつ暑苦しさのないパワーが広がってました。
ワイヤーアクションのような超現実的な演出が無理なく収まってたのも、あの時代の勢いにはそれくらいのミラクルさがあったからかもしれません。

登場人物がみんな、「きっとこれからもっとよくなる」って信じてるんですよね。
鈴木モータースの一家はもちろんのこと、なかなか思うような作品が書けない茶川先生も、結局踊り子に戻らなくちゃならなくなったヒロミさんも、社長秘書の夢があっけなく消えた六ちゃんも、母親に捨てられちゃった淳之介くんも、「絶望」というものを微塵も感じさせません。
今はダメだけどずっとこんなじゃないさ、って、心の奥で信じてるように、私には思えました。
だから喜怒哀楽がはっきりしてるんですね。笑えるシーンは爆笑もんでした。
そうだな・・・戦争で妻子を失ったタクマ先生だけは、違うかな。。。やっぱりそういう人もいたでしょうね。そういう時代だったってことですね。
(淳之介の父親と母親は・・・まだ、古い時代の澱を引きずってる象徴のような存在、なのかも。ここ考えると哀しくなっちゃうので、あえて深めずに行きます。)

その時代を見事に再現した技術(ハイテク、ローテク両方)の凄さは、映画を見てもらうしかないですね〜。
映画っていうのは、贅沢な贅沢なおもちゃです。。。
シロクニ、ほんとに走ってましたから!(←鉄道オタク様向けコメント)


う〜ん、語りはじめるとまとまりなく広がって行きそうなので、印象に残ったシーン。


《淳之介クンが「冒険少年ブック」を差し出しながら「ボクは嬉しかったんです」って泣くシーン。》

淳之介を演じた須賀クンっていう子役さんは、テレビドラマでは何度も見てる、ほんとに芝居の巧い子なんですが、このシーンはなかなか意外性があって難しいシーンだったのに、予想を越えた演技で「やられたぁ〜」って感じでした。
淳之介君が茶川先生を好きなんだなぁ。。。ってことをびし〜〜っと感じたし、親に捨てられるという最も悲惨な境遇にあっても「いいこと」を逃さない強さを感じさせてくれて・・・そんな淳之介くんのために、嬉し泣きしちゃいました。


《薬師丸さん演じるお母さんが、大人に向かって悪態つく息子を「コラッ」ってちっちゃい声でたしなめるなんでもないカット。》

薬師丸さんはもう「理想のお母さん」でした。。。私には選ぶことができなかった夢が、そこにはありました。あの叱り方、いいなぁ。。。
あんなふうに、どんなことも見逃さずにちゃんと躾けられるお母さんって、素敵です。
今って、なかなかいないでしょ?
あのちょっとした叱り方に、あの家族の絆までもが見えるような気がして、何気ないけど好きなシーン。


《小雪さん(ヒロミさん)が自分の左手を見つめながら、きれいな涙をつ〜っと流すシーン。》

小雪さん。。。美しかった〜〜〜。あの涙のシーン、私もプロポーズしたくなっちゃっうよぉ。
あの時の「いつか」って言葉は、本気で言ってるんですね。
明日にはこの街を出て行くってわかっていながら、それもいつ戻って来られるかも見えない状況でも、「いつか」を信じた清々しさがあの表情にはありました。
あの表情があるから、茶川先生も無理して追いかけたりせず、あの場所で待っているんでしょうね。
いつか、茶川先生とヒロミさんと淳之介君の3人で暮らせる日を、私も信じられました。

薬師丸さん演じるお母さんとは対極にいる女性のようでありながら、その芯の強さは同じものを持ってる気がします。
あぁ。。。そういう意味では、六ちゃんもそうですね。
16歳で(だよね?)故郷を離れて、ひとりでがんばって行く決意を胸に秘めてる六ちゃん。
堀北真希ちゃんは幼さの残る顔の奥に、甘えを切り捨てた健気さがあってよかったです。
野ブタ。の野ブタちゃんとはまた違った魅力を見せて、私の中では好感度急上昇の女優さんであります。


この映画、笑えるシーンと同じくらい、泣き泣きポイントもいっぱいあります。
子役の2人が、ほんとにうまい。淳之介クンの演技力はもとより、一平クンの「間」がリアルなんですよね〜。
私の隣の人(男性)は、かなり中盤からグスグス言ってました。
そう来るんだろうなぁって思ってても、泣けてしまう。。。登場人物がみんな愛おしいからかなぁ。
みんな、モノはそれほど持ってないけど、なんだかとっても幸せそうに見えました。
「明日は今日よりいい日になる」って信じてるからなんでしょうね。。。

それから。。。不便な分、人と人とが関わりを持たないと生きていけなかったのかなって思います。

「不便って、なんて素敵なんだろう」

エンドロールが始まった時、浮かんだ言葉はこれでした。
幸せな気分の作り方のヒントが、この映画にはあるかもしれません。。。かも、ね。





余談ですが、私のもう一方の隣の席の男性、大きな(直径25cmくらいの)ポップコーンのカップを膝に置いて、ずっと規則正しいリズムでそれをクチに運んでて・・・
その音を聞いてるだけで、胸焼けしそうでした・・・映画が後半に入った頃、見事に完食してくださったので、そのあとは助かりましたけど〜。てか、あれってひとりで食べちゃうもんですか?(謎)

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by mizu_dori | 2005-12-04 15:30 | 芝居・映画

水鳥が思いついたらちょぼっとかく雑記です。


by mizu_dori